とある海岸沿いの小さな町に1級FPの資格を持つ早期リタイア(FIRE)が訪れた。
早期リタイア(FIRE)は資産を築きそれを取り崩し月に10万円前後の収入があったため年に1回程度は旅行をしていた。
その小さな町でふと見ると
ある青年がパチンコで3万円ほど勝ったと喜んでいた。
早期リタイアは聞いた。
「儲かりましたね。何時間ぐらいパチンコを打ったのですか?」
「そうだな、数時間ってとこだな。」
「まだ日は高いのに、こんなに早く帰ってどうするのですか?」
「妻とのんびりするよ。一緒に昼寝を楽しみ、午後には公園で子供と戯れ、夕暮れには缶チューハイを傾けながら妻と会話を楽しみ、それで、寝ちまうよ。」
この若者には妻子がいるらしい
さらに話すと青年は職場のリストラで早期退職を余儀なくされ現在は生活保護を受けているとのこと、パチンコもストレス解消の一環とのことだった。
それを聞いて早期リタイア(FIRE)はさらに質問をした。
「なぜもう少し頑張ってパチンコをしないのですか?」
青年は聞き返した。
「どうして?」と。
「もっとパチンコで勝てば、もっとお金が稼げる。それを積立てNISAで毎月3万円、オールカントリーか全米インデックスの投資信託を積立てれば資産が築くこと出来ますよ」
「それで?」と若者は聴く。
早期リタイア(FIRE)は答える。
「もちろん、絶対のそうなるとは限らないが、おそらく20年後には1000万~1500万円前後の資産ができる。
過去のデーターから20年以上投資し続ければオールカントリーと全米インデックスは5~7%の利回りが期待できる。投資をしない手はない。それをあと10年ホールドすれば複利効果で3000万円も夢じゃない」
「そのあとはどうするんです?」青年はさらに聞いた。
早期リタイア(FIRE)は満面の笑みでこう答えた。
「そこからが最高だ。トリニティスタディの研究結果から毎年4%を定率引き落としにしても元本はなくならないとされている。そうすると3000万円投資信託があれば、だいたい、毎月8万円程度の金が資産が減ることなしに、何もしなくても手に入るんだ。」
「毎月8万か。それで、そのあとはどうするんです?」と若者は最後に質問した。
「そしたら悠々とリタイヤさ。家族とのんびり昼寝を楽しみ、午後には公園で子供と戯れ、夕暮れには缶チューハイを傾けながら妻と会話を楽しむ。のんびりした生活を送れるのさ。」
若者はため息をつき、やれやれ、という顔で一言を付け加えた。
「・・・・そんな生活なら、もう手に入れているじゃないですか。」
こんにちは劉経です。
お気づきの方も多いと思いますがこれは有名なMBAと漁師の小話のアレンジです。(生活保護で投信積立を行うのはケースワーカーと相談の上となるはずです。厳密にはわかりませんが小話のネタと思って下さい。)
早期リタイア(FIRE)もこの青年も月収約10万円、自力と他力の違いを除けば金額的には同じとも言えます。
FIREとは変な言い方をすればセルフ型の生活保護とも言えるかもしれませんね・・・
では、複利が友にあらんことを